inaの音源リスト(マゼール篇)
ベルリン放送響時代のマゼールは凄かった、ということがよくいわれます。(それにひきかえ今は……)というニュアンスを多分にこめて。
信じる信じないは別として、クリーヴランド管に行ってから*1何の変哲もない演奏をするようになったというもっぱらの評判ですが、何かしら理由かきっかけのようなものがあるんでしょうかねえ――それとも四十而不惑ってやつでしょうか。
inaのサイトに、そのベルリン放送響でシェフを務めていた頃の音源がたくさんありました。これを聴いてゆくと、鬼才がいつ頃ただのヘンなオヤジになってしまったのかが分かる……かも?
○一九六四年
○一九六六年
○一九六七年
○一九七〇年
- モーツァルト:トルコ風(全/お得意の弾き振り)
- ベートーヴェン:ロマンス ト長調(実際に再生されるのはハンガリーの風景)
- ≪ローエングリン≫第一幕への前奏曲(実際に再生されるのはブラームスの第三)
- ブラームスの第三交響曲(全)
- マーラー:亡き子をしのぶ歌(全/歌手はフィースカウ)
- ラヴェル:子供と魔法(実際に再生されるのはダフニスとクロエ)
- ラヴェル:≪ダフニスとクロエ≫第一、第二組曲(全)
- バルトーク:ハンガリーの風景(全)
- シベリウス:第五交響曲(全)
○一九七一年
○一九七四年
ご覧の通り、リンクを叩くと能書きとは異なるものが再生されるケースがやたらと多いです。これはいくらなんでもファイル管理が杜撰にすぎるというもので、≪遊戯≫やブリテンあたりは、聴けるものなら有料ダウンロードしてでも聴きたいくらいですが、いざ購入して中身がやっぱり別物だったらどうしよう……というのではその気になれませんよね。日本語でこんなこと書いても無意味なことは百も承知ですが、inaにはその辺もう少ししっかりしてもらいたいと思わずにはいられません。一応は商売なんだからさあ。
それはさておき、わたしも全部聴けているわけではありませんが、海や新世界は文句なしに面白い演奏だったと思います。一方、一九七〇年のブラームスは、それらと比べると今ひとつパッとしないような……
*1:着任は一九七二年。