私的十大レーベル(一〇)
さて、脱線しまくりながらわたしの心のふるさと的レーベルにまつわる思い出話をだらだら書き連ねてきましたが、
- ARKADIA
- DANTE=ARLECCHINO
- BIDDULPH
- PEARL
- ARTISTS
- EXCLUSIVE
- METEOR
- AUDIOR
- MUSIC & ARTS
と、ベスト・ナインまでは出揃いました(順不同)。
というわけで最後はわれらがデンオンについて。
デンオンといえば、自主録音やスプラフォン等のライセンスものにも結構お世話にはなってますが、印象的だったのはロシアのピアニストの一大コレクションに尽きます。
それらのCDが毎月のようにリリースされていた頃、折り良く古本で佐藤泰一氏の迷著『ロシア・ピアニズムの系譜』をみつけて、この書物で言及されているピアニストは全員聴いたろうかくらいの勢いでのめりこみました。ARLECCHINO(=DANTE)にも非常にお世話になりましたが、やはりデンオンのありがたみは格別で、特にネイガウス親子のCDをあんなに手厚くリリースしてくれたのは偉とするに足ります。
欲深いことを言えば、デンオンが最初意図していた通りにソフロニツキー・シリーズを国内外で継続的に流通させてくれていたら、VISTA VERAなどロシアのレーベルもCD未復刻の音源から優先的に出してくれたのでは、という思いはあります(どれもこれもデンオン盤とかぶるものばかり)。しかしまあそれも贅沢のうちでしょう。
身売りして一体どうなることやらと思いましたが、ヴァンガードやオイロディスクものなど、以前にも増してライセンス復刻に精を出しているのはうれしい驚きでした。ロシアものも、新規発掘こそさすがに沙汰止みになったものの、先年ソフロニツキーやグリンベルクのCDを復刻してくれたので以前買いそびれたものを数点買い足すことができました。