チェリビダッケより遅い

上岡敏行のブルックナーの第七を聴きました。

つくづく悟ることには、わたしはチェリ様の遅い演奏は大好きだけど、遅いからチェリが好きなわけじゃない、と。

この指揮者、むかしN響へ来演したときに聴いたことがあります。なかなか情感の濃い演奏で個人的には好感を持ちましたが、響きが結構グチャグチャで棒はお世辞にも上手くはないなあと思いました……がそれはそれ、これはこれ。今回のブルックナーですが、どうしてこのテンポなのかが分かりません。チェリの遅いテンポには密度、緊張感、音楽全体を見通す巨視などが随伴していましたが、上岡氏の場合そのいずれもわたしには感じ取ることができません。氏もチェリの真似をしているわけじゃないでしょうしそうする必要もないとは思いますが、だったら何があるのか。それが分からんのです。

三回聴きましたが、三度とも途中で寝ました。無事聴き通すことができたら続きを……(笑)