ペール・ギュント

というわけである意味もっともゴロワノフから遠い位置にあるといっても過言ではない北欧音楽ですが、しっかりゴロ調に塗りこめられています。不慣れなレパートリーやるときは借りてきた猫みたいに大人しい演奏家ってけっこう多いのですが、この迷いのなさ!(笑)

とくに強烈なのが二大有名曲の「オーセの死」と「山の魔王の広間にて」。前者を聴いて薄幸な乙女の死を思い浮かべる人はいますまい。マラリア灼熱地獄に悶死する清盛最期の様――とでも申しましょうか。後者は……



…………(悶絶)



……………………!!(ぶっ飛ぶ)



いやートチ狂ってますわ。聴いたら分かります。

爽やかさはこれっぽちもありませんがソルヴェイグの歌は万感の思いのこもったこぶしにぐっと来ました。これもまたゴロワノフの「顔」です。