スプラッターなグリーグ
さすがはゴロ。ペール・ギュント組曲の埋め草に入っている小品がけっこうキてました。
例によって爽やかさだのひんやりした肌触りだの、愛らしさや繊細な情感などと云った要素はこれっぱかりも感じさせません。『秋に』のリズム処理たるやドのつく演歌だし。
――まあ、それはいつものことなのでどうでもよろしい。
これってほとんど反則技だよな、というのが『トロルの行進』で、もはや原曲の片鱗を留めていません。「叙情」「小曲」以外の何か、です。何なんですかこの猛烈なドライヴ感は。カエルの解剖をやるはずが牛刀を豪快に振り下ろしてミンチにしちゃいました、的な狂いっぷりです。